2011年7月8日金曜日

スターバックスコーヒーのペイ・イット・フォワードとは?

2011日放送分】

ご無沙汰している「ビバ☆アメリカ」コーナー、みなさま、お元気ですか?
7月7日の七夕の放送に似つかわしく、アメリカの心温まるペイ・イット・フォワードについてお話しました。

ルシアさんも初耳だった"Pay It Forward"とは人から受けた善意を他の人へも受け渡すという意味です。

よく、日本ではお礼のおかえし、恩返しなど、その人から受けた善意に対してその人へお返しするということが一般的になっており日常にも反映されていますよね。
アメリカでももちろん上記のような考え方はありますが、プラスアルファー人から受けた善意を今度は他人に与えるという考え方があります。それが"Pay It Forward"です。

私がアメリカで身近に感じたペイ・イット・フォワード体験をお話しますと…
先日、日本から来た友人とLA観光めぐりをしていたのですが、最後にアメリカのスーパーマーケットへお連れしました。そこのエコバックがすごくかわいくて数枚、友だちがお土産に買っていたのを思い出しましたのでスーパーでお土産が買えますよ!と提案していったところでした。そこで突然のうれしいハプニングがありました。店員に「日本から観光で来ています。何か日本へおすすめのお土産はありますか?」と尋ねたところ、いろいろと教えてくれて、なおかつ他のエコバックを10枚持ってきて、「これは私からのギフトです。日本の皆さんにあげてください。」と自分のお財布からお金を払ってくれました。エコバックは1枚2ドルぐらいのやすい買い物ですが、それも10枚もとなると結構な出費です。それを惜しげもなく初対面で見知らぬ外国人にプレゼントしてくれたのです!!これこそがペイ・イット・フォワードの精神そのものだと思いました。 
   


一番有名な話では2007年のクリスマスシーズンの頃、ワシントン州のメリーズビルのスタバのドライブスルーで最高350台の車のお客が次の車のコーヒー代をおごる連鎖がありました。 ドライブスルー付きのスタバはこちらではけっこうありまして、そこで前の車の人が自分の代金を支払ってくれていったというおはなし…。それじゃー私も後ろの車の人にも…っというので、どんどん善意の連鎖が続く…。そんな状況がたまにあるらしいのです。ルシアさんは「前の車が次の車のオーダーした代金はいくらかわかるのですか?」と質問されましたが、バックミラーを見て何人乗っているかで大体の予想をして多めにお金を支払ったみたいです。ちなみにコーヒーを2人分だとして8ドルも出せばOK!それが続いたのですね。

ラジオでは時間切れで話せませんでしたが、このようなアメリカ人の考え方は、良いことされたらその嬉しい気持ちを他人にもおすそわけしたいと純粋に思う心からくるのではないか…?この考えは何なのか?知りたくなり、いろいろと後で調べてみました。すると、こんな本と映画が10年以上前にあったのです。
 

2000年に小説化また製作された映画「ペイ・フォワード~可能の王国」です。この映画の影響も多少なりともあると思います。(映画のストーリーは…中学校で社会科の先生が生徒にある宿題を出します。「きみたちが世界を変えたいと思う時、何をすればいいのか?」主役の生徒は「困った人を助けてあげる。そして助けられた人が今度は3人の困った人を助けてあげる…この善意の輪が広がれば世界は変わる!」という答えを出して実践しようとするのですが…。)


また日本では江戸時代の人々は「恩送り(おんおくり)」という言葉がひんぱんに使われ、そして実践していたらしいです。まさに恩送りとはペイ・イット・フォワードと同じ意味なのです。さすが日本!昔からこのようなことが日常化していた!(^◇^)
同様に昔から使われている言葉「情けは人の為にならず…」、この言葉はご存知ですよね!
ーこの意味は情け(親切)は他の人にするとめぐりめぐって自分に良いことが返るという意味です。私はこの意味を、情けをかけると図に乗ってしまい依存心を高めるだけなので、甘やかすな!ほどほどにしておけよ!という意味だと思っていました。大きな勘違いでしたね!(笑)(*^。^*)